2016年3月31日木曜日

voiceSample ゆめしんかんせん

ゆめしんかんせん 2014/3/24
まだおしゃべりを始めたばかりの、2歳の娘との会話。隅田川をいく船の映像を見ながら、夢のような現実のような、境界線をゆらゆらとゆく母娘の会話です。最後は・・・
https://soundcloud.com/keiko-okayasu/14-03-24a


以前に写真家の大沼ショージさんが作られた映像に合わせて作った音です。
本編はこちら。

「これにどなたか音を入れてください」という問いとともにアップされていたのは、蔵前にあるカワウソからの隅田川の眺めと、テーブルで揺れる東京タワーのオブジェ、遊覧船・・・の気持ちのよい映像。大沼ショージさんがつくられたそれらを観ていたら、2歳の娘が「これなあに、ゆめ?」と聞いて来ました。素敵だな、と思って、録音機を握って「もう一度ゆめって聞いてくれる?」ってお願いしたけど、まぁそんなにうまくいくわけもなく(笑)。けれどもそのまま会話が続いたのでそれを録音してショージさんに送ってみました。そうしたら、その声を元の映像に添えてくださいました。合わさった映像を観たら、自分たちがまるで春の夢の中にいるようでした。

2016年3月24日木曜日

本探しの旅

この前、とある方と話していて「そういえば本選びもしていますよね」と言われてハッとしました。近頃は「この本を読んでください」と依頼されたものを読ませて頂く機会が多かったのですが、もともとは「この展覧会に合う本を選んでください」と依頼を受けるところから朗読家がスタートしています。そしてこの「本選び」も大事な仕事のひとつです。朗読を始めたころからかなり苦労して、自分なりに試行錯誤してきました。

朗読会、というものに興味を抱いてくださった方は、やはりその人だけの世界観をお持ちでいらっしゃることが多く、ご本人と少なからず会話を交わして、作品や場所の雰囲気にあった本を丁寧に選ばせて頂く、ということをしてきました。

けれどもその作業はなかなか難しくて、テーマに合う・合わないだけではなく、世の中には長編短編様々で、朗読会という数十分の枠にそうそううまく収ってくれるものではなく、文章で読んでいるときはいいけれども音にするとさっぱりわからない、あるいは聴きづらいものも多いです。著作権が生きているものについては著作権許諾の申請もします。ただ、日本の出版システムでは、「そもそも誰がこの本の著作権を持っているの?」というところから調べないといけないことが多く、骨が折れます。
「もし自分に文章が書けたらどんなに楽だろうなぁ」と何度思ったかわかりません。時間や場所やテーマに都合のよいものを作れたら。魔法が使えるみたいな気分になると思うのです。

けれども一方で、頭に浮かんだキーワードや、その人とのやりとりで得た世界観や、「朗読会がしてみたい」と思って頂いた気持ちに添うものが、過去の膨大な物語の歴史のどこかに絶対に隠れているとも思うのです。探しているときは「もう無理だ」と何度も思うのですが、そうして必死になってジタバタしている間にゆっくりゆっくり物語の方から近づいて来、自分がきっとそれを掘り当てられるだろう、という確信を持ち始めます。

そして物語を見つけた瞬間、それまで苦しんでいた本探しが、実はとても面白くてワクワクするものだったんだ、ということに気づくのです。依頼をくださった作家さんのびっくり嬉しそうな顔を見、自分のワクワク感と相まって、やっぱり物語を「探す」ことが面白いなと思うのです。それは、どんな遊びにも代えられません。

ずっと以前、朗読会をご依頼くださった作家さんから「自分の作品からイメージした本で朗読会が生まれるなんて、最高じゃないですか」と言って頂いたことがあります。そして選んだ本に因んだ展覧会のタイトルをつけてくださいました。ありがたいのと、そしてその方が感じられたのと同じように、自分のしていることが他者へ影響する嬉しさに初めて気づいた次第です。
 
「朗読会がしてほしいのだけど・・」という方は、どうぞお気軽にお声掛けください。お気に入りの本をご持参くださっても構いませんし、一緒に「本探しの旅」を楽しんで頂いてもとも思います。展覧会のいっとき、過去に記されたひとつの物語から、ご自身の世界が立ち上がるのを眺めてみるのも悪くないのではと思います。

2016年3月20日日曜日

やっぱりなんでもない日。

土曜日。ブックアーティストの足立さんと、コントラヴァス奏者の遠藤さんとで馬喰町ともすけさんにてご飯の会。「とりのうたがきこえる」という足立さんの展覧会で、コントラヴァスの演奏と朗読とをご一緒させていただいたイベントの、2年ぶりの打ち上げ(笑)なのです。足立さんの呼吸や会話はいつもゆったりとしていて、そして遠藤さんの気軽さ、柔軟さみたいなものが合わさって、自然にこの2年越しの約束が成立しました。


会話はもっぱら音についてで、中世やら平安時代やらの音を飛び回りつつ、豆苗をもしゃもしゃ食べ、最後まできりっと冷えた美味しいワインをいただきました。
面白かったのは、初めてこの3名でお食事をしたのだけれど、食べたり飲んだりする量が同じくらい、ということ。遠藤さんは男性で大きな体なのに、私たちと同じペースでお食事されていて、「息が合う」という言い方はあるけれどこの場合は「食が合う」という感じでしょうか。最初から最後まで、自由でここちよい時間でした。何やらおもしろそうな企画も立ち上がって、それを実現するにはこの打ち上げ同様ゆっくりの時間がかかるのだろうと思うけれど(笑)、ぜひご一緒したいなと思いました。
 
ともすけさんの前に東神田の「組む」さんへ立ち寄りました。5月に行うクラヴィコード奏者の内田輝さんとのイベントをこちらに載せていただきました。詳細はまた改めて。


音符も読めない私ですが、近ごろは音楽の方とご縁があるようです。音符に乗らないリズムを模索していけたらと思います。

2016年3月17日木曜日

卒業式。

本日、勤め先の大学で卒業式。お天気もよくて、古い礼拝堂の前に集まる華やかな袴姿の女生徒がたくさん…なのを眺めていると、やっぱり自分の卒業式を思い出します。もう何十年前だろう…
 
時効だからいいと思うのですが、小さな自慢話です。
当時は就職氷河期で、百社以上受けて落ち続けました。「学生時代、何してた?」の質問に、
資格も特になく、留学もしてない、サークルも幽霊部員、何をとっても中途半端…な私はどうしても答えられず…。自分は一体大学で何をしてたんだろう?と落ち込む日々でした。 


それで卒業間近に友達から「教務課から呼び出しかかってるよ!」と教えてもらい、何事かと慌てふためいて学校へ行ったら、
「首席卒業です。おめでとうございます」って。
卒業式の日、一人登壇して、卒業証書を代表で受け取りました。大好きな大学の大好きなチャペルで、静かに感動しました。

 
大学で、私は一緒懸命勉強してたんだなぁ。毎日学校へ通っていました。単位に関係ない授業もたくさんとって、夏休みも冬休みも図書館に通いました。努力、とかって感じじゃなかったから、就職試験の時はそんなこと思いつかなかった…
在学中にお世話になった方にも「誇らしいです」って言ってもらえて、嬉しかった。
 
すいません長々と自分のことを。今日はちょっとセンチメンタルな1日です。

あ、明日も別の学部の卒業式だった…

2016年3月12日土曜日

なんでもない日。

午後、もう10年近いお付き合いとなるIさんと浅草橋にて打ち合わせ。
ずっと変わらない、安定感のあるお人柄に和み、穏やかな会話を交わしながら打ち合わせを進める。新鮮な那須のお野菜と試作のロールケーキをお土産に頂いて帰る…
と思いきや、まっすぐ帰るのを躊躇って蔵前へ。到着を見計らってM氏が作ってくれた出来立てのカルボナーラを頂く。腹ペコが、というよりはそのお心遣いに心が瞬時に満たされる。夜の川面も眺めつつお酒も入って、これこれ、こういう時間ていいよねぇ、と思っていたら、もう東京では会えないかもと思っていたCさんがふらりといらして、そのまま終電まで家族の団欒のような宴。(Cさんから重要任務をお預かりしました。自分に忘れないようにメモ。)なんとかその日のうちに帰り、ブルブル凍えるほど寒い中を犬の散歩へ行きました。

朗読とはあんまり関係ないようでいて、でもこういうなんでもないことが嬉しくて、なんでもない時間を積み重ねていくことが大事なんだなぁ、と。それぞれの場所で、家族と過ごしたようななんでもない1日でした。

2016年3月1日火曜日

『こゝろ』全14回 終了しました

夏目漱石『こゝろ』朗読会、全14回が終了しました。
これまでたくさんの方に足をお運び頂きました。ありがとうございました。

会後の打ち上げが面白すぎて寂しくなれないなぁと思っていましたが、次の日に14冊の朗読ノートを並べていたら、やっぱりちょっぴり寂しくなりました。
また10年後に、14ヶ月かけて『こゝろ』朗読会をやりたいと思います。その時はこの小説にどんなことを感じるんだろう。今とは違う自分が、違うことを感じるのかな・・・・。


最後に記念写真を撮ろうとしたら、メンバーが足りない。Mさんのせいです。Mさんが悪いのです。そして隊長、断らずにアップしてごめんなさい。隊長温厚だから大丈夫だよ、ってFさんが言ってました。Fさんのせいです。Fさんが悪いのです。
嗚呼、記念写真を撮りなおすために、また集まりたい…