2014年10月19日日曜日

キャンドルナイトポエトリー@平安工房

キャンドルナイトポエトリー
無垢の木の家具に囲まれた空間で、 
そこここに天然素材の和ろうそくを灯しながら 
詩の声と自然の音色に耳をすます夜。

場所:平安工房(神保町) 
   東京都千代田区神田神保町1-46 /03-3259-0070
   http://www.heian-kobo.co.jp/

日時:11月2日(日) 19:00開場/19:30開演

声:岡安圭子 
音:津田貴司  
詩と声:白井明大

灯:大與

入場料:1500円(予約不要)

*毎年恒例の平安工房さんのイベント「スキマイチ」のプログラムとして



2014年10月12日日曜日

『ハトを飛ばす』を終えて

益子で催しましたクラヴィコードと朗読の会、「ハトを、飛ばす」が無事に終了しました。この日は朝から予報通りに雨が降り、お足下は大変でしたが、窓から眺める雨粒も木造の屋根を伝う雨音も、ささやかな会にやさしい演出となっていました。ご来場の皆様、主催者の町田さんとご家族の皆様、クラヴィコード奏者の内田さん、そしてこの益子へのご縁を繋いでくださった川上さん、海谷さん、haseの浅井さんに深く深く感謝申し上げます。



前日の「土祭(ひじさい)・前夜祭」から益子入りしました。お会いするのがこの日で3日目(!)という主催者の町田さんのお宅に一家(もちろん犬も)で泊めて頂き、スターネットさんで上質のワインを頂いたり、旧濱田邸での土祭打ち上げにも参加させて頂きました。行く先々で地元の方と近しい言葉を交わし、夕飯の後というのに新米のお握りを4つも食べ、お土産まで握りしめて気持ちのよい眠りにつきました。

そういえば、初夏に初めて内田さんと音合わせをした日、私は何を準備しようか考えに考えて、お米農家山崎さんの、無農薬のお米で握ったお握りを食べてスタジオへ向かったのでした。クラヴィコードと内田さんに会うのに、なんだか「きれいな体」にしたいなぁ、そこから生まれる発想ならクラヴィコードに寄り添えるんじゃないかなぁ、と思ったからでした。さらにそういえば、その日もテキストに「雨の言葉」を選んでいったっけ。きっと「雨」と「お米」、というのが気づかないキーワードだったように思いました。

9月の半ばには町田さんとお会いして、いろんなお話をゆっくりしました。町田さんの文章が、朗読するのに少し難しい、ということ(「ハトを、飛ばす」の冒頭の一文がとても長くて、リズムを掴むことがなかなかできなかったのです)ということを伝えましたら、町田さんが「文章を書くときに、書きながらも迷っている」ということをおっしゃっていました。それを聞いて、そういえば数日前に受けたバレエレッスンで、踊っているときにピタッ、ピタッ、と止めるのではなくずっとゆらゆら動き続けているのが「優雅さ」に繋がるのだと教えられたことを思い出しお話すると、「うん、揺れてるんだよね」と。なんとなく、この「迷う」と「揺れる」が心にうっすら掛かったまま、当日を迎えました。

雨の朝にリハーサルをし、少し気温が下がっていたので体を動かし暖めていると、私が動くリズムに沿って内田さんがクラヴィコードを奏でてくれたり、側では娘も、渡瀬さん(内田さんが瀬戸内工芸祭で出会い、大阪からPickUpしてきました。神様が授けてくださったような、このイベントにいなくてはならない方でした。)と楽しそうに遊んでいたりと、心地よい時間が流れました。内田さんから「雨の音を聴く時間をもったらいいよ」と教えてもらい、本番では落ち着いてゆっくり、ゆっくり、朗読を進めるいくことが出来ました。
途中、しんとした輪の中から赤ちゃんの声が聞こえて、どうしようかな、と思いました。まったく無視して「気にしない」風を装って進むのも何だか違うような気がしました。それで、このどうしようかな、は「迷い」だなぁと思って、どうもせず、迷いながら読みつづける事にしました。そうしましたら、だんだん、私のすぐ隣で聞いてくれていました小学生くらいの女の子がうとうとし始めて、一話を終える頃にはすっかり眠り込んでしまいました。それが、何とも幸せな出来事でした。

少し魔法がかったような、益子の風土と時間の流れ。私だけではなく、ご来場くださった皆様も含めて、「なぜここに呼ばれたのか」、不思議と意味のある出来事のように思えてなりませんでした。

 旧濱田庄司邸で、土祭打ち上げを。地元の方に混じって、美味しいお握りを頂きました。

 移築された登り釜が、暗闇に光を放っていました。

 朝のリハーサル風景、窓の外に雨粒。

 渡瀬さんと、娘と、クラヴィコードのきれいな音と。